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【保】迷い人 − 旧・小説投稿所A

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【保】迷い人

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『いや僕が使うよ』

僕はカッターナイフを片手に慎重に蔦を切り始める

『なぜそこまで慎重に切るのかしら?』
『このナイフは脆いから…紙を切るためのナイフだし…』

僕の使ってたカッターナイフは事実上使い込まれてかなり脆かった…下手に力を加えるといつ折れてもおかしくない…

『これでよし』

人が一人抜けられそうな穴ができると僕は下を見る

『でもどうやって逃げるのかしら…?飛び降りれば死は確実よ?』

冷静に辺りを見渡すと人がぶら下がっても耐えれそうな蔦が辺りにぶら下がっていた

『あの蔦まで届けば…』
『私がやるわ』

そういうと彼女は檻の穴から外に出て簡単に蔦へと飛び移った

『手を伸ばして…!』

そう言った瞬間突然蔦が巻き上げられ始めた…!

『やばい…!』

僕は慌てて檻の穴から抜け出して彼女がぶら下がる蔦とは別の蔦へ思いっきり飛び移った…

『危ない…』

なんとかぶら下がり檻ははるか上まで巻き上げられいった…

『のんびりしてる暇はないわね?早く抜け出すわよ?』
『そのつもりだ…』

蔦を飛び移り巨木にしがみついてなんとか降りることに成功した…

僕達が地面に降りるころには大騒ぎになっていた…

『やった〜!無事逃げ出せるなんて!』

彼女ははしゃいでいた…そういえば名前もまだ聞いてない

『あの…あなたの名前は?』

彼女が振り返る…そしてなぜか抱きついてくる

『あなたのおかげよ!あなたがいなかったら私とっくに食べられてたわ…』

僕の質問を聞かずになぜか泣き始める…

『…それで名前は?』

冷静に聞くと彼女は離れた

『私はシィナよ!獣人族のシィナよ♪助けてくれたお礼に私達の村へ案内するわ♪』

急に元気よく僕の手を引いて連れて行かれる…
どうやら助かったようだ…

to be continued



世界観

人間の憧れや妄想が生み出したもうひとつの異世界…ウロボロスの緑の箱庭

世界の特徴

どこまでも続く緑の海…その環境に適応し力や知識の多さで決まってくる弱肉強食の世界…主人公はこの世界に迷い込み己の知識と力でどこまで生き延びられるか…

種族

それぞれの種族があり蛇族ボロス族は死と再生の神ウロボロスを信仰しておりある程度の決まりをもって他の種族を捕食している…自分だけの竜を従えてる上位種も存在し従えてない者は奴隷並の扱いになっている…最近ボロス族がその決まりを越えた捕食活動が頻繁に行われている…

獣人族 

種族は様々で犬や猫が主だがたまに狐や狼がいるがそのほかの種族も存在しているようだ

猫族は俊敏で狭いところや高いところに飛び上がれるほどであるが力が弱い 猫族は甘えたがりな性格が多いのはなぜだろうか?

犬族は力が強く剣や槍などを使い獲物を仕留める他匂いなどを感知して獲物を探し出すが猫族ほど敏捷ではない

狐族 

狐族は力が弱いが術や魔法を使い治療や式神を呼んで戦わせるという能力を持つ 尾の数で能力は決まってくる 最近数が激減して今では数えるほどしか存在しない

狼族 変身能力に優れ満月の時以外にも巨大な狼へと変身することが可能 他の種族を乗せて狩りやボロス族への対抗などには必ず必要な存在である

獣人族は自由と平和を願いボロス族と戦い続けている…だが竜などへの対抗手段である狐族が減り続け地下や巨木の中などで隠れ住んでいる…

人物紹介

主人公 

奥田 孤人 『オクダ コヒト』

身長 175cm
年17歳
性別 ♂

いつものように異世界へ行きたいという願いをしていたら突然この世界に落とされてしまった…剣道やサバイバルゲームなどで戦術や武器の扱い方に優れており自らそのアイテムを作り出すという技術も持っている 過去に極度の虐めや虐待を受け家族に捨てられるという出来事から言葉遣いが少なくなりあまり話さずに事態を悪く思い込む癖がある だが基本的に誰にでも優しく差別などを嫌う一面を持っている

シィナ

身長140cm
年12歳
性別♀

犬族の少女 隠れ里の離れた場所で遊んでて蛇族に捕まってしまったが偶然孤人と一緒の檻に入れられ脱出に成功する

性格は明るく甘えたがりで誰にでも抱きつくという一面を持つ 猫族の血も引いてるためかある程度遠くまでジャンプすることが可能

<2011/11/24 00:02 狐人>
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